薫りと煙の向こうに見えるニライカナイ〜お手抜き燻製修行〜

カウンセラーならぬ燻セラーとして週末毎に試行錯誤を重ねております。

【痛みの欲求】〜自己満足の衝動と意味付け〜

玉のような汗が次から次へと
額から滴る‥‥

 

緊張と期待の両方が僕の感情を
かき回す。

 

すぐ隣に腰掛ける髪の長い
彼女に気づかれないよう
努めて何食わぬ表情を
するが、時折注ぐその視線は
全てを見透かしているようだ。

 

これから体験するであろう
小さな痛みは僕にとって
避けるべきものなのか?

 

それとも‥‥喜び?

 

来るべき時を座ってただ‥‥
そう、ただ待っている。

だって、もう知ってしまった
から。

 

そわそわと落ち着かない
僕の両の眼はただあてもなく
宙を彷徨ふ。

 

いよいよだ!

 

貴方は僕の手をそっと取り
優しく語りかける。

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僕は従順にその語りかけに答え

貴方はまた語りかける

 

多くはないその笑みと言葉は
僕を安堵させるには十分な魅力を
持っていた。

 

僕は促されるまま横になり
貴方に身を任せた。

 

ふぅ

 

一つ大きく息をして瞼を閉じ
その瞬間を待つ僕の胸には
期待にも恐れに似た感情が
綯い交ぜになり鼓動となって
押し寄せる。

 

 

 

プス!

 

チクリとした痛みはすぐに
遠のき
貴方の声だけが僕の耳を
支配する。

 

は〜い
ゆっくりで良いから
グーパー、グーパーして
下さいね〜

 

良かった!今日は一回で
ちゃんと血管に刺さって
くれたようだ。

 

何回経験してもこの瞬間は
緊張する。

 

今日は10回目の献血
なんと記念品までもらって
しまった!

 

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中々、名のある方の作品
らしい。

 

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先日のことですが
詰めてる大学に献血車が来て
たので業務の合間に
血ぃ吸われて来ましたよ。

 

もはや趣味?

貢献の秋とでも
しときましょうか?

 

それにしても待機用の車両の
エアコンの効きの悪いこと。
汗が滴ったわ〜。

 

ただでさえ汗かきだから
隣の結構可愛い学生さんに
「このおっさん汗臭そうだな」
と思われないよう、気合いで
汗を止めようと思ったけど、

 

やっぱ無理だったわ。