【逆転の発想】~不合理の道理 其の壱~
『どうやったら緊張せずに面接に望めますか?』
多くの学生さんにこういった質問をされます。
勿論、緊張を「和らげる」方法は幾つか
あるので
(アンカリングとかモデリングとか
ポジションチェンジとかetc)
それはお伝えしているのですが、中には
本当の意味で腑に落とせていない人もいて
表面的なテクニックを使って何とかしようと
考える人も多い様なので、もう少し理解を
深めた上でテクニックを伝える方法に
シフトしてみました。
アドバイスが腑に落とせていない人の
思考を覗き見してみます。
①緊張しない人はいない・・・に対して
→いや、他の人は皆緊張せずにスラスラ
話せている。
②自己PRの上手な人はそれだけ練習して
いるのだから貴方ももっと練習したら
十分上手になれる・・・に対して
→私なんて練習してもきっと駄目だ!
こういった傾向は一見、真面目で素直に
見える学生さんに多い様に感じられます。
真面目で素直な人は往々にして
内向的なタイプが多く、自己肯定感が
低いと言われています。
その要因として真面目な人は社会にある
ルールや決まり事、常識・モラル等を
意識し、自らに過度な制約をかけて
しまいがちだからです。
そのせいで自分が目指す目標も高く
設定しがちで、それが達成出来ないと
自分を許せないというジレンマが
生じるわけです。
身の丈に合わない目標を設定して
しまえば、当然達成出来ずに失敗を
重ね、劣等感を増幅させ自己肯定が
低くなる悪循環の出来上がりです。
達成出来るはず無い目標に対して
「出来ない」と嘆いている場合が本当に
多いと感じます。
この様なタイプの子には先ず傾聴。
自身にどんな制約を設けているのか?
その制約はどれほどの意味があるのか?
どれ位の目標なら頑張って達成できそうか?
そして
過去を振り返ってもらい、これまでに
どんな成功体験があったのか?
を話してもらいます。
そうすることで頑張れば出来る自分自身を
認識可能になり、明確な行動指針が
見えてきます。
また①の様に「根拠のない自信」が
マイナスに働いてしまう人も結構います。
実際に就活の支援をしていて緊張しない
学生と言うのは見たことがありません。
少ない・・のでは無く、いないのです。
「0」です。
勿論、練習の回数にもよりますし、
思いのほか話せる子もいますが、その子に
しても自身の中では常に不安や葛藤と
戦っているんです。
決して「これで大丈夫!安心!」とは
思っていません。
しかし
「他の子は(皆)スラスラ出来ている」と
思い込んでいる学生は、無意識レベルで
自分が劣っている方が都合が良いとして
いる側面があります。
まずはを解消しなくてはいけません。
これについてはまた次回以降の記事で
解説させていただきます。